犬を飼う=共に暮らすという覚悟
「犬を飼う」、ではなく『家族として“共に暮らす”』これが心構えです。
なぜ、あなたは犬を飼おうと思い始めたのでしょう。犬を家族に迎えるということはどういうことなのでしょう。
犬と暮らすための心がまえ
私は子供の頃から親の転勤のため各地を点々としながらの社宅住まいだったので
犬と一緒に暮らすなんて夢のまた夢のお話でした。
しかし!!親から独立して結婚して数ヶ月後にいま我が家にいる犬と出会ったのです!!
ここで私たちはものすごく考えました。色んな人の話を聞きました。
そしてパートナーは小さいころから犬とともに生活をしていたこともあり
比較的犬と暮らすことについて慣れていたことが決め手となり可愛らしい彼女を我が家に迎え入れることを決意しました。
犬を家族の一員に迎え入れるという事
「犬と暮らす」とはどういうことなのかをよく考えてみ下さい。
私たち「家族」として一緒にこれから暮らしていくのです。
ただ「かわいいから」「さみしいから」だけで飼うのは当然ありえません。
キッカケなんて何でもよくて、一緒に過ごせば愛情が深まっていくという人もいるでしょう。
もちろんそうです。
でも違う結果になってしまうケースだってあるのです。
犬と『暮らす』気持ちかどうか今一度確かめてください。
子供の教育にペットは関係ありません!
日本にはなぜだか子供の情操教育の為にペットを飼う人が多いそうです。
しかし犬や猫やハムスターや金魚、フェレットやプレリードックを飼っている家庭の子供が
飼っていない家庭の子供に比べて情け深いという現実はあまり聞いたことがありません。
かえって最近は
「子供が犬に飽きたから処分してほしい」
と保健所に持ち込む方がいらっしゃるとか。
どこが情け深く愛情たっぷりなのでしょうか。
犬との接し方も教えずに玩具のように犬を与える親。
犬を気の向くまま好きなように振り回し、犬は必死に耐えている・・・・・。
犬は実は子供の甲高い声が大の苦手ってご存知でしょうか。
子供はあきっぽいものです。
興味が薄れたからって犬を放置するわけにはいかないのです。
家族と言っても人間と違うことがある
犬は家族に迎え入れた時から、一生涯あなたの子供みたいなもの。
わがままで、鳴いてほしくない時に鳴き、ご飯やおやつと見ればはしゃいで。
おもちゃを振り回し、毎日最低1回はお散歩にいかなければならない。
成犬にはなるけれど、だからといって自立して自分でご飯をたべたりお散歩に出かけたり、
あちこちが痛いなどと訴えるような大人にはなりません。
彼(彼女)が死を迎えるまで、ずっとあなたがご飯を用意し、うんちを拾わなくてはなりません。
人間の家族との最大の違いはこうした点です。
犬の事を何があっても見捨てないという覚悟
何年も先のことも考えてくださいね。
お引越しのご予定はありますか?
引っ越し先は絶対にペット可のマンションじゃなければダメなのですよ。
最悪でもご家族が預かってくれるような家庭環境ですか?
命を引き受けるって簡単なことじゃないのですから、腹をくくって迎えいれましょう。
犬も老いると起き上がれなくなったりします。
介護してあげる覚悟ありますか?
犬にはあなたたち家族しかいないのです。
動物には暮らしにくい世の中だから
自分がこの犬と一緒に生涯を共に暮らしていきたい!!という強い思いと覚悟がなければ犬を家族に迎え入れてはいけないのです。
「もう飽きたから」とか「世話をする時間がない」という理由で犬たちが悲しい結末を迎えるのは絶対に避けなければいけないことなのです。
旅行や少し遠出しようと思っても、犬がいるとかなり行動が制限されます。
この時点で「それはちょっと・・・」と思うのであれば辞めましょう。家族旅行も犬が一緒に行けるかどうかが基準になったりするのです。
だって私たちと同じ「いのち」です。おもちゃではないのです。
犬の殺処分だけはやめてください
どうしても、どうしても一緒に暮らせなくなった。そんな最悪の状態が来ることもあるかもしれません。
こうなったら想いだけではどうにもならないことだって世の中には多いのです。
それでも絶対に保健所に「処分」を頼まないでください。
あそこで待つのは二酸化炭素による窒息死だけ。犬たちは訳も分からないままに苦しんで苦しんで死ぬのです。
処分されなかったとしても、大学病院や製薬会社や化粧品会社などに動物実験としてあるいはアパレル会社の工場に毛皮用として払い下げられる事だってあるのです。
どうしても一緒に暮らせないならら必死になって里親さんを探しましょう。
見つかるまでの食費など負担すれば愛護団体さんも力を貸してくれるでしょう。まず里親会などに相談を必ずしてください。
それとも別れる犬にお金を掛けるのはバカらしいと考えますか?
置き去りや捨てるなんてもってのほか
決して犬を置き去りにしたり捨てないでください。
“誰かが拾ってくれる” なんて明日はありません。
ご飯が見つからなくって空腹で倒れるか病気になったり車にはねられたり怪我をしたりして死ぬのです。
野生に戻ったりはしません。
だいたい今の日本で野生で生きていける環境なんてありません。
(自分の)良心が痛まなくて、この方が幸せだったよね”
と思い込みたいだけです。
人間の言葉で会話はできないけれど、犬も「こころ」があるし、気持ちがある
一つの命を迎えるのであれば家族として迎え、一生何があっても面倒を見るのだということを常に意識して迎えて下さい。
「こんなハズじゃなかった」思わないで一生一緒に暮らせるように。
みんな最初は犬と暮らすうれしさで一杯なんです。
それは犬たちだって同じなんです。
初めてあなたのお家にやってきたときにちょっぴり不安になりドキドキしながらきっとこう思っているんです。
「今日からお願いします。一緒に楽しく暮らそうね」